【要約】7つの習慣 後編

前編はこちら

目次
[公的成功] WinWinとは
[公的成功] シナジーとは

[公的成功] プロセス
[再新再生] 上向きの螺旋を描く

[公的成功] WinWinとは

WinWin or No Deal を採用する

<WinLose「自分が勝ち相手は負ける」>
この価値観は学校、スポーツ、法律などあらゆる場所に浸透している
ただし人生のほとんどは一人で自立して生きるのではなく、互いに依存しながら生きていくから不適

<LoseWin「自分が負けて相手が勝つ」>
相手を喜ばせることで自分の価値を実感する
さまざまな感情を押し殺しているので、いずれ心身に限界がくる

<LoseLose「自分も負けて相手も負ける」>
自分が惨めと感じ、いっそ全員惨めになれば良いのにという思う。

<Win「自分が勝つ」>
他人の目標がどうなろうと関係ないので、生産的な関係は築けない。

<WinWin 「自分も勝ち相手も勝つ」>
長期的考えると、採るべきはWinwinである
相互依存の現実社会の中では、どちらも勝者にならなければどちらも負ける。
また、WinWin or No Deal「自分も勝ち相手も勝つ、それが無理なら取引しないことに合意する」なら余裕を持てる

[公的成功] シナジーとは

シナジー:1+1=5や10000になる 高いレベルのWinWin
妥協:1+1=1.5 低いレベルのWinWin

シナジーは人と人との違いと違いの尊重から生まれる
各々、世の中をそのまま見ているのではなく自分のパラダイムに沿って見ている
二人の意見がどちらも正しいのはあり得る
二人の意見が全く同じなら一人は不要、違うからこそ意味がある

シナジーは奇跡ではなく、日常的に生み出すことが可能である

[公的成功] プロセス

1. 自分の人格を育てる

私的成功によって内面を安定させる>
理解し理解される時、相手の心を開かせ自分の内面に影響を受けるリスク、自分の心を開くリスクがある
シナジーを起こす際は先行きがわからないが、内面が安定すればそれを楽しめるようになる

<WinWin・シナジーの存在を信じる>
この世は、椅子取りゲームではなく、全ての人に行き渡るだけのものがたっぷりある

2. 人間関係を築く- 信頼口座を蓄える

<信頼口座とは>
蓄えられると、コミュニケーションが効果的になり、ちょっとしたことで仲違いする心配はない。
残高不足になると、ちょっとしたことに気を遣わなければならない。
応急処置は効かず、長い時間をかけて残高を貯める必要がある

<蓄える方法>
1. 約束を守る、守れない約束はしない
2. 小さなことに気を遣う
3. 期待を明確にする:しない場合誤解から相手を失望させてしまう
4. 誠実さを示す:自分の言葉に現実を合わせる(正直:現実に自分の言葉を合わせる)。誰に対してもその人がいない時でも同じ態度で接する。
5. 引き出してしまった時は心から謝る

<大切な人には無条件の愛を注ぐ>
相手は自分の本質的な価値が認められたと感じるので、主体的になる
条件をつけた場合、相手は自分の本質的な価値を証明し続けなければならないと感じ、反応的になる

2. 人間関係を築く- 相手を理解する
相手を理解するために共感的傾聴を行う

<1. 相手が心を開き信頼してくれるような人格へ磨く>
二面性があれば人は心を開かない。

<2. 本当に理解したいと言う純粋な気持ちになる>
OK:目と耳と心をフルに使い、相手の内面そのものを理解しようとする。
NG:評価する(同意するか反対するか)/ 探る(自分の視点から質問するか)/ 助言する(自分の経験から助言する)/ 解釈する(自分の価値観のフィルターを通して相手の内面を説明する)

多くの場合は外部の助言がなくとも、その人が心を開き言語化できれば、自分で解決できる。

他者の価値観や助言が必要な場合でも、その人が自分で解決するように促すことが大切。
相手が感情的に反応している時:共感的傾聴を行う
相手が論理的に反応している時:効果的に質問して助言を与えられる

<3. スキルを取り入れる>
第1段階:相手の言葉をそのまま繰り返す(= 評価・探る・助言・解釈をしない)
第2段階:自分の言葉に置き換える
第3段階:相手の気持ちを言葉にする
第4段階:2+3 自分の言葉に置き換え、相手の気持ちも言葉にする
※あくまでもこれは共感的傾聴の表に出る氷山の一角。

<4. 信頼口座の残高を蓄える>
共感的傾聴を行うことで相手の大切にしていることを知り、信頼口座の預け入れができる。
信頼口座の残高があるので心が開かれ、さらに共感的傾聴を進めることができる。

2. 人間関係を築く- 相手に理解される
相手に配慮しながら自分の考えを伝える
WinWinを目指していることを伝える

3. 対処すべき本当の問題や関心事を見極める

4. どんな結果であれば双方が合意できるか明確にする

5. その結果に到達する第3の選択肢を見つける

6. 協定を結ぶ
結ぶ時は前編で紹介したデリゲーションの要素を組み込む。

土台:システムを整える
WinWinが機能するにはすべてのシステムがWinWin基づいていなければならない。
例:社員教育、事業計画策定、コミュニケーション、予算、情報管理、給与体系
いくら優秀な人材でも悪いシステムに入れたら悪い結果しか出ない。

[再新再生] 上向きの螺旋を描く

良心を鍛える / 自分の価値を高める / 習慣の実践 で、相乗効果で上向きの螺旋を描く
自分の価値を高める→習慣をより高く実現していける
良心を鍛える→原則中心の正しい方向性で他二つを実践し高い効果を得られる

自分の価値を高める
4つのバランスを考えることによって最大の効果が得られる
1つの価値を高めれば他の価値にも良い影響を与える

<1. 肉体>
持久力・柔軟性・筋力を主体的に鍛えていく

<2. 精神>
人生の方向性(=ミッションステートメント)を見つめる時間をとる自分を鼓舞し高揚させることを行う(例:瞑想、文学、音楽、自然など人それぞれ)

<3. 知性>
他者のパラダイムと自分のパラダイムを照らし合わせる(例:読書)

<4. 社会・情緒>

1. シナジーを起こす
・相手にWinを与える
・社会に対して役に立つ
※認められることではない

2. 他者の人生に良い影響を与える
前提:他者に対する「あなたをどう認識しているか(例:能力がある人、ない人)」はその人の人生に大きな影響を与える
手段:レッテルを貼らず、会うたびに新鮮な目でその人を見て、潜在能力を見つける
結果:その人が自立し良い人間関係を築けるようになる

3. 情緒を安定させる
情緒が安定しているからこそ社会と良い関係が築ける
社会と良い関係を築けるからこそ情緒が安定する

良心を鍛える
良心は原則に沿っているかを感じ取る才能
例:どんな食事が良いのか、どんな生活習慣が良いのか、どんなコミュニケーションが良いのか

【要約】7つの習慣 前編

はじめに
「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」
ティーブン・R.コヴィー (著), フランクリン・コヴィー・ジャパン (翻訳)
www.amazon.co.jpこちらの書籍を自分で解釈しながら要約していますので、書籍の構成とは大きく異なります。
読んだ後に全体像を把握する際にぜひご利用ください。

目次
[前提知識] 習慣の大切さ
[私的成功] 主体的になる
[私的成功] どういう人生にしたいか考える
[私的成功] 人生の指針を基準に優先順位を決める

[前提知識] 習慣の大切さ

人格:どうあるか
短期的な幸福と成功:テクニックでも可能。
継続的な幸福と成功:優れた人格が必要。人格はどんな言動よりも雄弁に相手に伝わるから。

パラダイム:どう見るか

<私たちが持っている地図 = パラダイム
物事をどう認識し、理解し、解釈しているか
自分の態度と行動の源泉

<現実の地図 = 自然の原則>
私たちの態度と行動は、この地図に即して結果が出る
原則の例:誠実、正直、成長
(2から5に達することはできない。3になる努力が必要である)

パラダイムと向き合うべき理由>
私たちが持っている地図自体が間違っていたら、目指すべきところに到着することはできない
態度と行動を変えるだけでは小さな変化にしかならない。パラダイムを変えたら大きな変化となる。

パラダイムと向き合う方法>
自分のパラダイムを自覚し責任を持つ
現実(=原則)と近づける
他者のパラダイムを受け入れる

人格(=どうあるか)とパラダイム(=どう見るか)は直結する
パラダイムを変えずに人格は変えることはできないし、人格を変えずにパラダイムを変えることはできない
さまざまな問題を根本から解決するのにこれにアプローチするのが必要

成功のプロセス:依存→自立(私的成功)→相互依存(公的成功)

<依存:主語があなたになる「あなたのせい」>

<自立:主語が私になる「私はそれができる」>
インサイドアウト:自分自身の内側、パラダイム・人格から始めること
アウトサイドイン:問題を他の人や環境のせいにすること。被害者意識に凝り固まり、幸福にはなれない。

<相互依存:主語が私たちになる「私たちはそれができる」>
現実は相互依存で成り立つので、自立だけだと対応できない

人格とパラダイムは習慣の総体だから、習慣を変える必要がある
磨くには、必要な勤めを果たして、定まった手順を踏まなければいけない。近道はない。

[私的成功] 主体的になる

主体的な人になり、自分の人生は自分の選択と行動の結果であると自覚する

<主体的な人>
刺激に対して自分の価値観で反応をコントロールする
環境に影響を受けない
出てくる言葉の例:私は—しよう、私は—できる、私は—であろう

<反応的な人>
刺激に対してそのまま反応する
環境に影響を受け、自分の人生は環境のせいと考える
出てくる言葉の例:—さえ持っていたら、そんなことが認められるわけない

コントロールできる範囲を自覚し対処する

<直接的にコントロールできる問題:自分の行動に関わる問題>
私的成功の習慣で解決できる

<間接的にコントロールできる問題:他者の行動に関わる問題>
どう周りに影響を及ぼせるか考えることができる
公的成功習慣で解決できる。

<コントロールできない問題:動かせない現実や過去の出来事>
捉え方をあらため受け入れることができる
間違いを認め失敗を学び次の行動を変えることができる

コントロールできる範囲を広げ、環境を変えることもできる
1. 自分が環境を創造できる可能性と責任を自覚する
2. 現実を直視し何が必要か考える

原則に沿った行動を行えばポジティブな結果となる
行動は選択できるが、結果は原則に従うから選択できない。
だから自分が原則に沿う行動を選択する。

[私的成功] どういう人生にしたいかを考える

人生の最後を思い描き、それを基準に今日を生きる
目的地を自覚し決めた場合:現在いることも分かり、正しい方向へ進むことができる。
目的地を自覚しなかった場合:より効率的に進めても、勝利を手にしても、望んだ結果にならない
目的地の設定を他者に委ねた場合:人生は他者によって作られることになる。

自分の人生の中心を偏らせずバランスを取る

<配偶者や家族中心の場合>
相手の行動や態度に左右される / 成果が制限される

<お金中心の場合>
経済を脅かすものに過剰に反応する / 成果が自分のお金でできる範囲に限られる

<仕事中心の場合>
仕事してるとき以外は不安 / ある年齢になったら今の仕事はできなくなる

<娯楽中心の場合>
楽しい時しか心が安定しない / 成果を出すことができない

個人のミッションステートメントを書き、更新し続ける
正しい原則と自分の価値観が一致するミッションステートメントへ、深く吟味し書く。そして修正し続ける。
組織(家族や企業など)にもミッションステートメントを作ることは応用できる

<シチュエーションから想像力を働かせてみる>
仕事を引退する日の服装や自分の葬儀での自分自身への悼辞などを詳細まで思い浮かべる

<役割と目標を書いてみる>
役割の例)父 夫 息子 兄弟 部下 上司 リーダー
目標の例)父親:子どもたちが生きる喜びを深めていけるように手助けする。

<自己宣誓書を書いてみる>

1. 個人的な内容であること
2. ポジティブな姿勢で表現されていること
3. 現在形で書かれていること
4. 視覚的であること
5. 感情が入っていること
例)子どもたちが良くない振る舞いをしたとき、私は(個人的)、知恵と愛情、毅然とした態度、そして自制心を持って(ポジティブな姿勢)対応する(現在形)ことに、深い満足感(感情)を覚える

[私的成功] 人生の指針を基準に優先順位を決める

タスクを緊急×重要のマトリックスで認識する

1. 緊急×重要>
受動的なのでストレスが溜まる(例:危機への対応、期限のある仕事)
→2で予防し小さくする

2. 緊急でない×重要>
やらなければいけないが後回しにしてしまう(例:予防、能力を高める活動、人間関係づくり、人生の計画)
→大きくする

<3. 緊急×重要でない>
過度だと、短絡的な視野になったり八方美人に見られたりする(例:飛び込みの用事、無意味な付き合い)
 →避ける

<4. 緊急でない×重要でない>
過度だと、無責任で自立できなくなる(例:暇つぶし、雑用)

→避ける   

第2領域を増やす - ツールを作る

<条件>
1. ミッションステートメントと一貫性を持てる
2. 健康・仕事・家族などの各役割、人生全体のバランスが取れる
3. 優先して行うべきことから計画を立てられる
4. 重要で急な予定に柔軟に対応できる(人間関係に対して効率を考えると、新たな問題を生むだけで、根本的な問題解決にはならない。)
5. 自分にライフスタイルによって使い方を変えられる
6. 携帯できる

<実践例>
1. ミッションステートメントを書く
2. 役割・領域を書き出す(例:自分の成長 / 家族 / 会社 / 発信 / ボランティア / 健康)
3. 各役割・領域でその週の目標を1,2個書き出す
4. スケジューリングする
5. 一日単位の調整
一日だと緊急の用事や雑用に埋もれるので一週間単位が良い
毎朝見直すと、ミッションステートメントや目標を再認識できる。
余白が残っているので予期外のことにも対応できる

第2領域を増やす - 優先順位が低いものを断る勇気を持つ
ミッションステートメントに基づき誠実に選択していれば、
ノーと言う時やスケジュールを守れない時も罪悪感を感じることはない。

デリゲーション(=人に任せること)を行う

<有用性>
自分の重要な活動にエネルギーを注げる。
大きな力を生み出し、成長をもたらすことができる。
スタッフ(自分で働く人):自分の力を自分の力の分のみ出力する
マネージャー(人に任せる人):うまくいけば自分の力の何倍も出力できる。その出力がどれくらい大きくできるかに向き合う。

<良いデリゲーションとは>
使い走りのデリゲーション:具体的な方法を指示し細かく監督する
全面的なデリゲーション:相手の自覚/想像/良心/意思を尊重し信頼し、手段は自由に選ばせて、結果を重視する。初めは時間がかかるが、能力が培われ、大きな成果が期待できる。

<手段>
お互いの期待を明確にし納得する
1. 望む結果:「何をいつまでに達成して欲しいか」を明確に具体的にイメージできるようにする
2. ガイドラインルール、してはいけないこと、失敗の可能性が高いところを伝える。すべきことを指示するのは控え、ガイドラインの範囲内で自由にやらせることが必要。 
3. リソース:達成するために使える人員、資金、技術、組織
4. 報告や評価の時期、評価する基準
5. 評価の結果:どんな報酬が期待できるのか、良いことも悪いことも具体的に説明する

<任せる相手が未熟の場合>
望む結果のレベルを下げる / ガイドラインを増やす / リソースを多めにする / 報告時期を頻繁にする / 結果がすぐわかるようにする

後編はこちら
sugarchocolat.hatenablog.com